真の健康を手に入れる
「健康」と聞くと、まず思い浮かぶのは「病気がないこと」かもしれません。
けれど本当の健康とは、もっと広く深いものです。
たとえば――
- 体が整っている
- 心が落ち着いている
- 周囲の人と穏やかに関われている
- 安心できる場所がある
- 経済的にも不安がない
それらすべてがつながり合ってこそ、安定した「健康」が育まれていきます。
今、あなたは満たされていますか?
おそらく、100%すべてが満たされている人は、ほとんどいないでしょう。
それは自然なことです。
大切なのは、「どこが満たされていないか」「どこが凸凹しているのか」に気づくこと。
私たちの健康を【車輪】に例えるなら、どこかが凹んでいれば、進みにくく、振動も大きくなります。
お金がある。でも人間関係に疲れている。
時間はある。でも目的がない。
――ひとつの要素だけでは、健康は成り立たないのです。
それに気づくことが、真の健康への出発点になります。
体の土台を整えるために必要なこと
「食べる」「寝る」「運動する」――
これらは生きるための基本であり、健康の土台です。
ところが情報があふれる現代では、その基本すら迷いやすくなっています。
適切な知識(=ヘルスリテラシー)を持つことで、自分の状態に合った選択ができるようになります。
当院では、体の仕組みや神経の働きに基づいて、こうした情報を丁寧にお伝えしています。
脳がまともに働いていなければ、心も沈んでしまいます。
心が元気を失えば、体も自然と元気をなくします。
すべては、つながっているのです。

「等身大の自分」を受け入れる
まずは、今の自分の状態を知ること。
欠けているところや、余分にがんばっているところに気づくこと。
評価や判断は、一度脇に置いてみてください。
「今の私はこうなんだ」とニュートラルに捉えること=自己認知をすることが、自己肯定の入り口です。
自分にやさしく、人にやさしく
子育て、介護、仕事、パートナーシップ――
周囲のために自分を犠牲にすることが美徳のように語られる社会があります。
けれど、本当は違います。
自分が空っぽのままで、他人を満たすことはできません。
だからこそ、まずは徹底的に自分を満たすことが大切です。
それは、わがままや自己中心とは違います。
むしろ、自分を大切にできる人だけが、本当の意味で他者にも優しくなれるのです。

自分を思い出す
私たちはいつの間にか、“仮面の自分”で生きてしまうことがあります。
理想や目標を掲げていても、その出発点が「本当の自分」でなければ、どこか無理をしたり、苦しくなったりします。
まずは「戻る」こと。
本当は何を望んでいたのか。どんな感情を抱えていたのか。
忘れていた自分を、思い出していくことから始めましょう。
すべて自分が選択している、という前提
アドラー心理学では、
「今ある状況は、自分が選んでいる」という視点を大切にします。
とはいえ、それはすべての責任を一人で背負えということではありません。
関係性や環境の影響も含めて、結果的に自分がその選択をしている――
そこに気づくことが、人生の舵を自分の手に取り戻すきっかけになります。

最後に
自分に厳しい人ほど、「ちゃんとしなきゃ」「間違ってはいけない」と自分を縛りがちです。
でも、本当に必要なのは、評価や判断ではありません。
むしろ、「自分が何を思っているのか、よくわかっていない」――
その素直な状態を認めるところから、自己理解は始まっていきます。
健康とは、体だけの話ではありません。
本当の意味で「満たされた自分」を取り戻す旅。
その第一歩をあなた自身が踏み出していくために、我々はサポートしています。