心と体の安定に欠かせない土台づくり

私たち人間は、いきものです。
どんなに立派な目標や夢があっても、土台となる「生きるためのしくみ」が整っていなければ、うまく力を発揮できません。

そのしくみとは──
睡眠、食事、運動、遊び、発散、排せつ。
ごく当たり前の、日常の生活習慣です。

けれど、現代の暮らしの中では、その「当たり前」が意外と難しくなってしまっているように感じます。


食事は、心と体の“材料”

食事は、体を構成するための基礎。

私たちの神経やホルモン、元気のもとになる物質(アミノ酸やたんぱく質など)は、すべて食べ物からつくられています。

つまり、ちゃんと栄養がとれていないと、心も不安定になってしまうのです。

食事の回数が多いほうが、交感神経が落ち着いて心もゆったりしてきますので、活動時間が長い方は1日3食を心掛けるといいでしょう。

中でもしっかりとってほしいのは「塩分」です。
塩分というと控えた方がいいイメージもありますが、味噌汁のような良質な発酵食品からの塩分は、体を整えるのにとても役立ちます。


睡眠は、脳と体の回復タイム

睡眠も、とても重要です。

どんなに栄養をとっても、眠れないと脳が休めず、体もうまく働かなくなります。

理想は22時〜6時の間に眠ること。

  • 22〜24時は、体の修復に必要なホルモンが分泌される大事な時間
  • 4〜6時は、脳が1日のリズムをリセットする時間帯

スマホを夜遅くまで見ていると、眠るモードに切り替わらず、質のいい睡眠が取れなくなってしまいます。


運動と排せつも大切なデトックス

体を大きく動かすことで、呼吸と筋肉が元気になります。
その結果、脳も活性化され、気持ちもスッキリしてきます。

汗をかくことは老廃物を外に出す、ということ。
自然な「発散」ができると、心も軽くなっていきます。


土台が重要

「なんだか調子が悪いな」と感じている人の多くが、実はこの生活の基本がうまくいっていないことが多いです。
まずは、食べて、寝て、動いて、出す。
この流れを大切にすること。

それだけで、実は心や体の不調の7〜8割は整ってくるんです。

逆に言えば、この土台がない状態で薬やサプリメントを飲んだり治療を受けたりしても、無意味になることすらあります。


季節の変わり目は、体のバランスが崩れやすい

気候や気温が不安定な時期、自律神経が疲れてしまい、調子を崩しやすくなります。
こういう時こそ、日々の生活習慣を見直して、体の内側をちょうどよく保つことが大切です。

といっても、無理して大きく変えなくて大丈夫。
まずはひとつ、「味噌汁を飲んでみよう」とか「夜はスマホを控えてみよう」とか、できるところから始めてみてくださいね。