心療内科に通っても改善しない人に共通する“ある共通点”とは?
―「治らないのは、自分のせい」ではありません ―
「ちゃんと薬も飲んでいるのに、良くならない…」
「カウンセリングにも通っているのに、ずっと気分が晴れない…」
「こんなにがんばっているのに、どうして?」
そんなふうに、自分を責める気持ちが強くなっていませんか?
心療内科や精神科に通っても、なかなか改善を感じられない――
実は、そう感じている方はとても多くいらっしゃいます。
けれど、それは「あなたがダメだから」ではありません。
むしろ、今まで何度も、なんとか良くなろうと努力を重ねてきた証拠です。
そして、改善しない理由には、ある共通点があります。

表面的な“対処”だけでは、根っこに届かない
心療内科で処方される薬や、カウンセリングのようなサポートは、つらい症状に対して「今すぐできること」として大切な選択肢です。
でも、心や身体の反応が繰り返されていたり、薬を飲み続けていても体がついてこないと感じていたら――
もしかすると、「原因」ではなく「結果」だけを見ている状態かもしれません。
たとえば…
- 動悸や不眠がつらくて、薬で落ち着かせる
- 気分の落ち込みに、抗うつ剤でバランスを取る
- カウンセリングで感情を吐き出して、しのぐ
どれも必要な時間ではあります。
でも、その不調を引き起こしている「脳と心の疲労」に目を向けられていないと、「またぶり返す」「根本的な変化を感じられない」ということが起こります。

不調の背景には「脳の誤作動」がある
当院に来られる方の多くが、はじめは“原因がわからないまま”悩んでいます。
でもお話を聞いていくと、不調の背景には共通する体の状態が見えてきます。
それは、脳と神経の“疲れ”による誤作動です。
とくに、感情を司る「扁桃体」と、理性や判断を担う「前頭前野」のバランスが崩れると、心の中にあるちょっとした不安や怒りが、強く大きく反応してしまいます。
こうした脳の過敏な状態が続くと、次のようなことが起こります。
- 緊張がとれず、眠りが浅い
- ちょっとした言葉に過敏に反応する
- 頭ではわかっていても、体がついてこない
- 気力がわかず、日常のことがこなせない
- 不安や焦りにすぐ飲み込まれてしまう
こうした状態のままでは、どんなに休んでも、薬を変えても、「また元に戻る」ことを繰り返してしまいます。

回復に必要なのは、“見えない疲労”に気づくこと
心療内科に通っても改善しない――
その共通点は、「脳の機能」と「心のパターン」へのアプローチが足りていないこと。
当院では、不調の“根っこ”にアプローチするために、次の3つの軸を大切にしています。
① 脳神経の誤作動にアプローチするケア
つらい症状の背景には、脳が過敏になりすぎている状態があります。
当院では、神経学的な調整を行い、脳のスイッチの「ON/OFF」がうまくできる状態へと整えていきます。
② 栄養と身体リズムの見直し
脳や神経は、「栄養」「睡眠」に大きく左右されます。
血糖の乱れ、鉄やビタミンの不足、ホルモンの乱れなど、身体の内側で起こっている“静かな異常”に目を向けることで、安定した土台をつくっていきます。
生活習慣の乱れも、決して「意志が弱いから」ではありません。
脳の回復に必要なペースを、一緒に整えていきます。
③ 思考のクセ・自己否定へのアプローチ
「もっと頑張らなきゃ」「私はダメだから…」
そういった思考パターンが、無意識のうちに自分を追い込んでしまっていることもあります。
誰かに迷惑をかけたくない
もっと完璧にやらなきゃ
弱音を吐くのは甘えだ
こうした“心の内側にあるルール”が変わらないままでは、何度も同じ苦しさが訪れます。
心の中にあるものを一緒に見つめ、優しく整理していくことで、ようやく安心できる“自分の居場所”が生まれてきます。

あなたの努力は、ちゃんと意味がある
「何年も通っているのに、よくならない」
「薬を飲んでも、一時的にしか変わらない」
「自分には、もう無理なのかも…」
そんなふうに感じてしまうのは、きあなたが「よくなりたい」とずっと願い続けてきたからではないでしょうか。
今までがんばってきたその時間は、決して無駄ではありません。
ここからは “根っこから回復するための方法” に目を向けてみてください。
あなたの不調には、ちゃんと理由があります。
そして、向き合い方を変えれば、状態は少しずつ変えていけます。
そのことを、どうか忘れないでください。
