自律神経が休めない人に共通する3つのクセ
「ちゃんと休んでいるはずなのに、全然ラクにならない」
「何もしていないのに、体がずっとこわばっている」
「眠っても、疲れが取れない」
そんな状態が続くと、
「自分の休み方が悪いのかな」
「もっと気持ちを切り替えなきゃいけないのかな」
そうやって、また自分を追い込んでしまう人がとても多いです。
でも実は、自律神経が休めない人には、共通する“クセ”があります。
それは性格の問題でも、努力不足でもありません。
これまで生きてきた中で身につけた“生き延びるための反応”です。

自律神経が休めないのは、「意志」ではなく「反射」の問題
「リラックスしよう」
「考えすぎないようにしよう」
そう思ってもうまくいかないのは、
自律神経が感情や意志よりも先に反応してしまう仕組みだからです。
つまり、休めない理由は
考え方よりも先に、体が勝手に緊張してしまっているということ。
その正体が、次の3つのクセです。
① 気づくと、いつも「先回りして考えている」
・失敗したらどうしよう
・また体調が悪くなったらどうしよう
・迷惑をかけたらどうしよう
何も起きていないのに、
頭の中ではずっと“次の危険”を探し続けてしまう。
この状態が続くと、脳は常に未来の不安に張りついたままになります。
過去の失敗や怒られた記憶が引き金になって、
「もう二度と同じ思いはしたくない」と、
神経が過敏に働き続けてしまう。
その結果――
休んでいても、考え続けてしまう。
考えていないつもりでも、体は緊張したままになる。

② 自分のしんどさより、「周り」を優先してしまう
・休みたいけど、言い出せない
・つらいけど、迷惑をかけたくない
・弱音を吐くくらいなら、自分が我慢したほうがいい
そうやって、何度も自分のしんどさを後回しにしてきた人ほど、
自律神経は「無理が当たり前」の状態に慣れてしまいます。
体が出しているサインよりも、
「期待」「責任」「役割」のほうが優先され続けると、
神経はずっと“踏ん張ったまま”になります。
休んでいても、
「本当に休んでいいのか」
「まだ足りないんじゃないか」
そうやって、無意識に自分を監視し続けてしまうのです。

③ 「ちゃんとしなきゃ」が抜けない
・もっと頑張らなきゃ
・ちゃんとしていない自分には価値がない
・休むのは甘え
こうした考えは、あなたを守るために身についたものかもしれません。
でも、それが今のあなたを苦しめているなら、
神経はずっと“緊張をやめる許可”をもらえないままになります。
自律神経にとって一番必要なのは、
「今は安全」「もう踏ん張らなくていい」という感覚。
それが入ってこない限り、
体はいつまでも戦闘態勢を解けません。
自律神経が休めないのは、「弱さ」ではない
ここまで読んで、
「全部、当てはまっている気がする」
そう感じた人もいるかもしれません。
でもそれは、
あなたがこれまで、必死に生きてきた証拠でもあります。
・先回りして守って
・周りを優先して
・ちゃんとしようとして
そうやって、自分なりに生き延びてきた。
自律神経は、あなたの代わりにずっと頑張ってきただけなのです。
回復のために必要なのは、「頑張ること」ではない
自律神経を整えるときに必要なのは、
・前向きになること
・強くなること
・気合いを入れ直すこと
ではありません。
必要なのは、
「もう戦わなくていい」と、神経に教えてあげること。
当院では、
・脳と神経の誤作動を直接整えること
・栄養や血糖、睡眠など体の内側から回復を支えること
・自分を縛ってきた思考のクセを、少しずつほどいていくこと
この3つを同時に行いながら、
「安心できる状態」を体に思い出させていきます。

最後に
休んでいるのに休めない。
何もしていないのに、ずっと緊張が抜けない。
それは、あなたの根性が足りないからではありません。
神経が、まだ戦いを終えられていないだけです。
戦いを終えていい。
もう踏ん張らなくていい。
そう体が感じられるようになったとき、
自律神経は、ちゃんと休み始めます。



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