カウンセリングとコーチングってどう違うんですか?と質問されることがよくあります。
どちらも“クライアントの話を聴く”という側面があり、同じように見えますよね。
そこで当院でのカウンセリングとコーチングの使い分けについてまとめてみましたのでご一読ください。
現在地が「ゼロ」かどうか
「心身ともに何の問題もない状態」をゼロとすると、あなたは今どこにいるでしょうか?
・気持ちが不安定
・怒り・悲しみ・不安・恐怖・後悔に囚われている
・身体的もしくは精神的に日常生活に支障が出ている
このような場合には、ゼロよりマイナスにいるので「カウンセリング」をメインに行います。
カウンセリングでは、そのマイナスをまずはゼロに戻すためにあなたの話に耳を傾け、一緒に「知る」作業を進めていきます。
幼少期の記憶や生活環境、行動や思考のパターン、価値観などの中に症状の原因や本当の願望などが隠されています。
まずは認識する。
その上でそれらとどう付き合い、どう扱っていくか。
毎回テーマを決めながら、対話を通じて1つ1つクリアにしていき、”快適な日常”への支援を行うのが「カウンセリング」です。
一方、コーチングはゼロをプラスにしていくものです。
コーチングとは、あなたが自分の心に向き合える環境をつくることが目的であり、コーチの役割は“話を聴き、あなたの思いを引き出すこと”。
「今この瞬間」の感覚を存分に味わい、「私、本当はこうしたいんだ」という気付きを得ていきます。
その気付きから何に挑戦し、どんな変化を起こしていくか?
核心部分への問いかけによって “なりたい自分” “理想の未来” に近付くための後押しをするのが「コーチング」です。
誰もが常にマイナス⇔ゼロ⇔プラスを行き来している
たとえば鬱を抱えている人でも、調子が良かったり視野が広がって前向きな気持ちになれる瞬間があります。
そんな時にはカウンセリングの中にもコーチング的な要素を盛り込んでみたり。
反対に、コーチングを受けている人が気持ちが落ち込み不安定になった場合には、カウンセリング的な関わりを組み込んでいきます。
カウンセリングとコーチング、両方向からのアプローチを用いることで、より適切でより有効なセッションを実現させています。