親から受け継いだ価値観を見直すプロセス
このプロセスは、自分自身を自由にし、本来の自分として生きるためにとても重要なステップです。

ステップ1:価値観に気づく
まず最初に必要なのは、自分がどんな価値観を持っているかに“気づく”ことです。
たとえば、こんな言葉が無意識に頭に浮かぶことはありませんか?
- 「ちゃんとしなきゃ」
- 「人に迷惑をかけてはいけない」
- 「頑張らないと価値がない」
- 「失敗は恥ずかしいこと」
- 「怒ってはいけない、泣いてはいけない」
こうした“当たり前”と思っていることの多くは、自分で選んだのではなく、親や育った環境から無意識に受け継いだものです。
まずは、「自分の中にどんな“ねばならない”があるか」をリストアップしてみましょう。
書き出すだけでも、かなりの気づきがあります。

ステップ2:「これは誰の言葉?」と問い直す
リストアップした価値観を1つずつ見て、「これは本当に自分が信じていることか?」と問い直していきます。
- 「それって、いつ誰に言われた?」
- 「そのとき、どう感じた?」
- 「今の私にとっても、それは本当に大事?」
- 「その価値観を持っていることで、私は幸せになってる?」
ここで大切なのは、それが親からの価値観だと気づいても、責めないことです。
親自身もまた、誰かからそうやって育てられてきたのですから。
受け継いだ価値観を「善か悪か」で判断するのではなく、「今の私に合っているかどうか」で選び直すのが、このプロセスの本質です。
ステップ3:自分の価値観を「再構築」する
気づき、問い直したあとには、「じゃあ、私はどう生きたいか?」という新しい選択が必要です。
たとえば:
- 「弱みを見せても、人とのつながりは切れない」
- 「失敗しても、そこから学べばいい」
- 「頑張らなくても、私は存在していていい」
- 「私は私のやり方で愛を表現していい」
こういった価値観を“自分の言葉”で再定義していくことが、自分自身の人生を生き直すことにつながります。

ステップ4:親との関係性を「再構築」する(必要な人だけ)
これは必須ではありませんが、場合によっては、親との関係性に「距離の取り方」や「向き合い方」の変化が必要になります。
- 今の自分の価値観を持ち続けるには、親との距離が必要な場合もある
- 逆に、自分の心が整ったからこそ、冷静に親と話せることもある
- 「理解されなくても大丈夫」と思えたら、親に期待しすぎなくなる
重要なのは、「親に変わってもらう」ことではなく、自分のあり方を選び直すことです。
価値観は“選び直せる”
受け継いできた価値観は、あなたの人生をつくってきた大事な一部かもしれません。
でも、それが今のあなたを苦しめているなら、それを手放す勇気も必要です。
価値観は生まれつきのものではなく、学習と経験の中で身についたもの。
だからこそ、大人になった今、意識的に“選び直す”ことができるのです。
