スマホを見ているのに、なぜか孤独──つながっているはずなのに満たされない理由
SNSで誰かの投稿を見ている。
メッセージも届く。
「いいね」もつく。
それなのに、ふとした瞬間に
強い孤独感や空虚感が押し寄せてくる。
・夜になると寂しくなる
・人とやり取りしたあと、逆に疲れる
・誰かとつながっているのに、心はひとり
・スマホを閉じた瞬間に、どっと虚しくなる
こうした感覚を抱えている人は、決して少なくありません。

スマホは「つながり」を与える一方で、孤独を深めることもある
スマホやSNSは、本来「人とつながるための道具」です。
けれど実際には、
- 誰かの“楽しそうな一瞬”だけを見続ける
- 比較が止まらなくなる
- 自分の本音は出せず、表面的なやり取りだけが増える
こうした使われ方によって、
「心が触れ合うつながり」から遠ざかってしまうことがあります。
つながっている“量”は増えているのに、
つながっている“感覚”は薄れていく。
それが、現代型の孤独感です。

孤独感は「心」だけでなく「神経」の問題でもある
孤独感というと、気持ちの問題・考え方の問題だと思われがちですが、
実は脳と神経の働きとも深く関係しています。
人は本来、
・声のトーン
・表情
・間(ま)
・呼吸のリズム
といった非言語的な情報から、安心感やつながりを感じ取ります。
しかしスマホ上のやり取りでは、
こうした情報がほとんど失われます。
すると脳や神経は、
「人と関わっているのに、安心できない」
「つながっているのに、安全を感じられない」
というズレた状態に置かれてしまうのです。

SNSは「承認」にはなっても「安心」にはなりにくい
SNSで得られる反応は、
・評価
・承認
・注目
にはなりやすい一方で、
安心感や信頼感を育てにくいという特徴があります。
そのため、
- 反応がないと不安になる
- 期待してしまい、落ち込む
- 常につながっていないと孤独を感じる
といった状態が起こりやすくなります。
これは意志の弱さではなく、
報酬系と不安系の神経が同時に刺激され続けている状態です。
スマホが「孤独を紛らわせる道具」になるとき
孤独を感じたとき、
人は無意識にスマホを手に取ります。
でもそれは、
「孤独を解消している」のではなく、
「孤独を感じないように一時的に紛らわせている」だけのことも多いのです。
紛らわせる行為が続くと、
本来感じるはずだった寂しさ・悲しさ・不安を
感じないまま溜め込んでしまい、
後からより強い空虚感として現れることもあります。

当院で大切にしている視点
当院では、
「孤独感がつらい」「人といても満たされない」
という方に対して、
・脳と神経の緊張状態を整える
・安心を感じにくくなっている神経の回路を回復させる
・言葉にならない感情を、無理なく扱える状態をつくる
ということを大切にしています。
孤独感は、
「誰かが足りない」から起きているのではなく、
「安心できる感覚が、神経レベルで弱まっている」ことから
生じている場合も多いのです。
つながり直すのは、まず「自分」と
スマホを減らすことだけが答えではありません。
大切なのは、
・今、自分は何を感じているのか
・なぜスマホを見たくなっているのか
・本当は、どんなつながりを求めているのか
を、少しずつ取り戻していくこと。
孤独感は、
「人とつながりたい」という大切なサインでもあります。
そのサインを無視せず、
心と神経の状態から整えていくことで、
“つながっているのに孤独”という感覚は、少しずつ変わっていきます。



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