睡眠中に免疫系は再起動する

免疫力とは、文字通り「疫(病気)を免れる力」のこと。

ウイルスや病原菌などの体にとっての異物が体内に侵入すると、免疫システムが働き、侵入してきた異物から体を守ってくれます。

免疫力が下がると…

・ウイルスや感染症などにかかりやすくなる
・肌が荒れる
・アレルギー症状(花粉症・アトピーなど)が生じやすくなる
・下痢をしやすくなる
・疲れやすくなる

などさまざまな不具合が生じます。

免疫力向上には《睡眠》が不可欠

ドイツ/テュービンゲン大学の研究者らによって以下の研究報告がなされています。

健康な若年男性14人(平均年齢25歳)を対象として、夜間に睡眠をとったときと一晩中起きているときにそれぞれ採血し、その検体から免疫系の基礎となる白血球であるT細胞の濃度について分析した。
その結果、被験者が夜間に十分な睡眠をとった場合は、全タイプのT細胞の濃度が就寝後3時間以内に低下したが、一晩中起きていた場合は高いままであった。
睡眠中にT細胞が血流からどこへ移動するのかは不明だが、過去の研究では、リンパ節に集積する可能性が示唆されているという。

この報告によると、夜間に充分な睡眠をとった場合と徹夜した場合とでは、血中内にいる免疫細胞(T細胞)の濃度が変わるようです。

つまり、本来この免疫細胞は睡眠中に血流に乗っかってどこかへ移動しているらしいのです。

それが睡眠時間が充分でないと移動せずに血中に留まり続けるようで、今回の研究を報告したLuciana Besedovsky氏は「睡眠中の血中T細胞濃度の急速な低下は、一晩眠らないだけでも免疫系に影響が生じる事を示している。」と述べています。

習慣が人を創る

コロナ感染者がまた増えつつある状況ですが、感染しないためにはマスクやワクチン以前に、自身の免疫力を維持・向上することが必要不可欠です。

夜にしっかりと睡眠を取り、健康管理を心掛けましょう!