子どもの幸福度を形作るものとは?

2020年に行われた、「先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か」の調査結果をご存知でしょうか?

先進国38ヵ国の子どもたちを対象にしたこの調査、日本は「身体的な幸福度」世界1位、「精神の幸福度」世界ワースト2位(37位)という結果に!

子どもの死亡率や肥満率は低く恵まれた環境でありながら、生活への満足度が低く自殺率が高い日本。

更に、学力は高いけれど社会的スキルは低いという、これもまたチグハグさが浮き彫りになりました。

WHOの掲げる「健康」の定義として「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」と名言されています。

この調査でも分かるように、身体的に問題がなくても、精神的・社会的に満たされていなければ健康には程遠いということです。

このような現代の日本で生きる子どもにとって必要なこと・大切なことってなんでしょうか?

私は、『自分で決める力を養うこと』だと思っています。

自分は何が嫌いで何が好きなのか?自分の得意なことは?

その上で、「今、自分は何がしたいのか?/どこへ行きたいのか?」
自分の気持ちを分かっていて、そこから選択し、行動していく …そんな力が重要だと考えています。

当院には不登校にお困りで来院されるお子さんもいます。

そんな時、何歳の子であっても、本人がどうしたいのかを聞いています。

「学校に行きたい」と言うならそのお手伝いを全力でします。

でも「学校には行きたくない。◯◯がしたい」と言ったら、それも全力でサポートします。

学校に行くことが正解で、行けないことが悪ではありません。

もちろん親御さんとしては心配や不安もあると思いますが、不登校であることも家での過ごし方も評価判断せず、本人の意思や感情に耳を傾けていく必要があるのです。

当院では、不調や不登校などの結果を変えようとするのではなく、自分の足で立って歩んでいける、心の土台作りを行っていきます。