副院長のヒストリー ~中学生編~

こんにちは、副院長の伊藤です。

 前回は保育園を卒業してから小学校に馴染むまでや林間学校などであった出来事について書いてきましたが、今回は中学時代について書いていこうと思います。

 小学校時代は、時間割という物を知らず教室を抜け出したり、クラスメイトとのコミュニケーションが上手く行かなくてクラスで浮いたり、2年間ずっと教師と戦ったりと色々と「困った小学生」であった私ですが、卒業して中学生になります。

 中学生になって最初に待ち受けていたものは「お弁当問題」でした。私の中学校は給食が無くてお弁当を持って行くという形式の学校だったのですが、当時の私には友達が食べているお弁当が自分より華やかな物に見えていました。今考えたら、そんな事はないのですが自分だけクラスメイトと違う物を食べている様に感じて、 それが私の中でちょっとしたコンプレックスになっていました。そこから、自分も皆と同じような色々な具材が入ったお弁当を持ちたいと思い始めて、自分で弁当を作ったりする事も有りました。

 周りと同じようになりたいと思って始めた事ですが、実際にやってみて感じた事はとにかく「大変だな」という事です。実際にお弁当を自分で作ってみて思ったのは、世の中のお母さんたちはこんなに大変な事をしていたのかと思い知らされました。友達のお弁当は色鮮やかなおかずが沢山入っていたりするのですが、いざ同じような物を自分で作ろうとすると「弁当を作りながら朝食も作るなんて……」みたいになったのを覚えています。

 小学校と大きな違いのもう一つとして「部活動」が有りました。私は小学校の頃から水泳を習っていた為、その流れで水泳部に入部しました。当時の先輩たちは強くて大会でいい成績を残す為に一生懸命トレーニングをしているのですが、私はというと「水の中に入る」事自体が好きだったので、競技としての水泳をやりたい訳では無くこのギャップから部活に出るのが嫌になったりもしました。

 先輩たちはとにかく記録を伸ばしたいという考えに対して、自分は水の中で遊びたいという全く真逆の考えだったので尚更でした。記録を伸ばす為の水泳と水の中で遊びたいという水泳ではやる事成す事が全て違うので、先輩たちからしっかり練習しろとよく注意されました。ですが、私としては水で遊ぶのが目的なので「しっかりやるって何?」と思いながら、嫌々走り込みや筋トレをしていました。

 元々自分を追い込む事自体が好きなタイプでは無く、当時の練習はスポーツ理論やトレーニング時の正しいフォーム、泳ぐ時の最適な泳ぎ方といった知識も無くただひたすらにがむしゃらにやるといった感じの練習でした。更には私自身が競技者として強くなりたいという目的意識を持っていなかったのでこのトレーニングの先に何が有るのだろうかと思いながら練習をしていました。

 そんな思いを抱きながらも3年間水泳部には所属していていました。ただ、勉強については小学校の頃から変わらずに授業は興味のある分野だけ聞いているという感じでした。

 これは、小学校の頃から習性と言っても良いのですが、私は宿題や課題という物を一度も提出した事がありませんでした。それは中学校に入っても変わらず、最早「出す訳にはいかない」くらいの勢いで一切提出はしませんでした。

 そんな風にして宿題もしないし授業も聞かないでいると、当然成績は良くなる筈が無く小学校に続いて勉学の面でも両親から注意を受けました。私には姉と兄が居るのですが、どちらも私より勉強が出来たので姉と兄と比較される言葉や「なぜ勉強しないの」とか「勉強しないと良い会社や良い大学に入れないよ」と言われてきました。両親が言う事は確かにそうだろうなとは思ったりはしたのですが、その言葉からは私が勉強するための理由を見出す事が出来なかったです。両親からしてみれば、大学を出て教師という職業になったので、何故この子は勉強をする事の大切さが理解できないのだろうと思っていたのかもしれません。

 ただ、そんな私も本を読む事が好きで当時は図書室に行っては戦国時代を入り口に色々な歴史の本を読んでいました。歴史の本を読みながら、やっぱり信長はカッコいいなとか、秀吉は凄いなぁみたいな気持ちで歴史を遡っていくのは面白かったです。個人的には本を読むというのは、どんなきっかけであれ自分の中で読んで面白いと感じたり、自分の中で楽しみを見つける事が出来るのであれば、どのような本に触れていっても良いのではないのかと思っています。

 そして本以外に私の趣味でもある「音楽」にも中学時代からどっぷりとハマっていきます。きっかけは友人の兄が「BOØWY」のCDを持っていて、それを聞かせて貰ったのが始まりでした。今の若い人には馴染みが有るか分かりませんが、当時の私はその音楽に魅了されていき、高校に進学してからは、軽音楽部に入ったり、バンドを組んだり、音楽スクールに入ったりと色々と音楽について学んでいく事になります。その入り口は中学の頃に聞いた「BOØWY」のCDだったなと今回の記事を書きながら思い出しました。

 さて、小学校時代と違ってそんなに「困った子」という感じが無くなってきた中学時代ですが、周りとの小さな違いで悩んでいたり「BOØWY」をきっかけ音楽にハマっていき、それが20年以上続くドラムの始まりだったりと、その時の小さなエピソードが今の自分を作っているのかなと書きながら思ったりしました。

若い人には馴染みが無いかもしれませんが、私と同世代の人はハマった人も居るのではないでしょうか?

次回は高校生時代について振り返っていこうと思います。
また、次の機会にお会いしましょう。