食とメンタルヘルス 密接な関係

平成29年度の厚生労働省の調査で、日本の五大疾病「糖尿病、がん、心臓病、脳卒中、精神疾患」の中で、もっとも患者数が多いのが精神疾患でした。

精神疾患と聞くと『ストレス』が原因というイメージがありますが、生活習慣も大きな要素の1つです。

実際、心の病気や精神疾患の発症と、栄養の不足・過剰・バランス異常との関係について研究が行われ、食生活や栄養補充療法による治療法の開発が進められています。

現代は飽食の時代にもかかわらず、栄養バランスも食生活も乱れがちで、運動も睡眠も不足している人が多く、心の不調に繋がっていると考えられます。

例えば、タンパク質やビタミンBが不足すると以下のような症状がみられます。

・集中力や記憶力が落ちる
・疲れやすい
・気力がなくなる
・筋力が落ちる
・むくみやすい
・悪夢をみる
・口内炎がよくできる
・ストレスを感じやすい
・気分が落ち込む
・音に過敏になる

鉄不足の場合は以下のような症状が現れるかもしれません。

・疲れやすい、息が切れる
・肌の調子が悪い、乾燥する。
・髪の毛が抜けやすい
・冷え性
・頭痛、肩こりが治らない
・耳鳴りやめまいが多い
・すぐに胃が痛くなる。食欲がわかない
・注意散漫で集中力がない
・気分が落ち込んで気力が出ない

「うつ病患者は、非うつ病患者と比べると鉄欠乏性貧血の割合が高く、うつ病でない人たちの中でも、鉄欠乏性貧血の人はストレス症状が高いことが明らかになった」という調査結果もあります。

小さなステップをコツコツと

もし、食事の偏りが気になったり、上記の症状がある方は、できるところから少しずつ工夫してみましょう。

朝食を食べる
時間を決めてリズムを作る
温かいスープを飲む
色々な食材を使う
旬の果物を取り入れる
砂糖やパンを控える  など小さなことでも大丈夫です。

当院では、分子栄養学を元にした栄養アドバイスを行っています。

カウンセリングの中で食事や生活スタイルを伺いながら、お一人おひとりに合わせたご提案をしていきますので、気になる方はぜひお問い合わせください。